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ダイエットにデルブーフ錯視は役立つのか?

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2022年9月19日
  • 読了時間: 2分

食事とデルブーフ錯視


空腹状態がデルブーフ錯視に影響を及ぼすか調べた2018年の研究
空腹は食べ物に関連した刺激に対する錯覚バイアスを減少させることが判明
「小さな皿で食べると食事量が減る」というダイエット法に疑問を呈する結果

皆さんはダイエットをする時に、「小さなお皿で食べると、食べ物が大きく見えるからダイエットに効果的!」ということを言われたことはありませんか?


これは、デルブーフ錯視という錯視を利用するものです。


空腹状態がデルブーフ錯視に影響を及ぼすか調べた2018年の研究から、ダイエットに上記の方法が役立つのかについて考えてみましょう。


まず、デルブーフ錯視についてですが、実験に使われた錯視の内容としては同じ大きさの物体が異なるサイズの円に囲まれている時、大きい方の円に囲まれている物体を小さく感じてしまうというものです(気になる方は「デルブーフ錯視」で検索してください!)。


実験では囲まれる刺激に食べ物に関連した刺激とそうでない刺激を用いました。


結果としては、空腹は食べ物に関連した刺激に対する錯覚バイアスを減少させるが、中立的な刺激に対しては減少させないことが判明しました。


つまり、ダイエットのようにお腹がそもそも空いている人は、錯覚に陥らずに比較的正確に食べ物の大きさを認識しているので、冒頭の方法は役に立たない可能性があるというわけです。


もちろん、ダイエットの場合には少ない食べ物を摂取しようとするモチベーションが高かったり、自分で食品を選んで食べるなど、この研究では扱われなかった変数がたくさん含まれているので、この研究だけをもってして、「小さなお皿で食べると、食べ物が大きく見えるからダイエットに効果的!」と考えるのは間違いということはできませんが(現実場面では同じサイズの食べ物が異なるサイズのお皿に置かれてるというデルブーフ錯視のような状況はそもそも起こらないかもしれません)、少なくともデルブーフ錯視はお腹が空いた人が食べ物を見る時には減少するという結果は重要な知見でしょう。


錯視の効果は常に一定ではなく、知覚者の状態によって変化するのです。


参考文献:


Zitron-Emanuel, N., & Ganel, T. (2018). Food deprivation reduces the susceptibility to size-contrast illusions. Appetite, 128, 138-144.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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