top of page

農耕がもたらす繁殖成功度の違い

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2021年2月1日
  • 読了時間: 2分

狩猟採集、農耕、繁殖成功度


狩猟採集社会に比べて、農耕社会では繁殖成功度の男女差は大きくなる
狩猟採集民族では男性がもうける子どもの数にあまり違いは無いが、農耕民族では子どもが全くいない男性と子どもが多くいる男性の差が激しいということ

私たちが日々食べるお米は一体誰が作っているのでしょうか?


もちろん、農家の方々です。


私たちが食べる食材のほぼ全ては自分たちで作っているのではなく、誰かが作っています。


狩猟採集民族はそうではありません。


自給自足という言葉を体現するように、狩猟採集民族は自分たちが食べる食材の全てを自分たちで手に入れているのです。


実は、狩猟採集社会から農耕社会への変化はただ単に食物の入手方法の違いではなく、繁殖適応度の違いを生み出しました。


2012年の研究によると、狩猟採集社会に比べて、農耕社会では繁殖成功度の男女差は大きくなることがわかりました。


つまり、狩猟採集民族では男性がもうける子どもの数にあまり違いは無いが、農耕民族では子どもが全くいない男性と子どもが多くいる男性の差が激しいということです。


狩猟採集社会では男性が養える女性や子どもの数は少ないですが(自給自足なので)、富の蓄積が可能になる農耕社会では富を蓄えた男性はそれだけ多くの女性や子どもを養えるようになったというわけです。


参考文献:


Betzig, L. (2012). Means, variances, and ranges in reproductive success: Comparative evidence. Evolution and Human Behavior, 33(4), 309–317. https://doi.org/10.1016/j.evolhumbehav.2011.10.008

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

​合同会社 日本進化心理学IHAセンター ALL RIGHTS RESERVED

  • Twitterの社会のアイコン
bottom of page