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男性の優しさは孔雀の羽?

Costly signaling theoryと男性の公共財ゲームへの貢献


2つの公共財ゲームを行い、男性の公共財への貢献を検討した2013年の研究
女性観客がいる場合男性はより多く貢献し、女性観客をより魅力的と評価するほど貢献度は上昇
女性観客がいる場合、男性の貢献度は時間の経過と共に有意に増加
男性の公共財貢献の根底には女性をめぐる競争があることを示唆

男性はなぜ協力するのでしょうか?


もちろん、さまざまな仮説や理論が男性が協力する理由を説明できるかもしれませんが、今回は「異性の存在」に焦点を当てて、2つの公共財実験を行い、男性の公共財への貢献を検討した2013年の研究を見てみましょう。


その結果、1つ目の実験では異性の観客がいる場合男性はより多く貢献すること、男性の公共財への貢献は女性観客をより魅力的と評価するほど上昇することが明らかになりました。


2つ目の実験では女性観客の存在は男性の貢献度を時間の経過と共に有意に増加させることがわかりました(観客がいない場合には有意な減少、男性観客の場合には有意でない減少)。


この研究で面白いのは、男性の公共財貢献の根底には女性をめぐる競争があることを示唆しており、それを孔雀の羽に例えていることです。


つまり、孔雀のオスがメスに向けて美しい羽をアピールするように、私たち人間では男性が女性に向けて寛大さをアピールしているというわけです。


参考文献:


Van Vugt, M., & Iredale, W. (2013). Men behaving nicely: Public goods as peacock tails. British Journal of Psychology, 104(1), 3-13.

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