寄付や納税がもたらす喜びとは?
寄付も納税も側坐核を活性化させる
税金を喜んで納めている人はあまり多くないと思いますが、大人になればさまざまな種類の税金を支払わなければなりません。
子どもでも買い物する際には消費税を支払っています。
納税とは反対に、寄付を熱心に行う人もいます。
寄付は税金とは違い、自主的にお金を団体や個人に渡すことになります。
しかし、ある研究*で脳の活動を見てみると、納税者も慈善活動家も同じような脳領域(側坐核:快感を感じる脳部位)が納税や寄付の時には活性化することがわかっています。
ただ、活性化の度合いは自主的な寄付の方が高かったようです。
この結果を解釈すると、人は他者を助けることが仮に強制的であったとしても(納税)、寄付と同じように喜べることを示しています。
しかし、それと同時に寄付を喜んでする人がいるのは、その行動自体から「快感」を得ているからとも言えます。
*この研究では寄付条件は匿名で行われていた
参考文献;
Harbaugh, W. T., Mayr, U., & Burghart, D. R. (2007). Neural Responses to Taxation and Voluntary Giving Reveal Motives for Charitable Donations.Science,316(5831), 1622–1625. doi: 10.1126/science.1140738