性的対立と女性器切除
女性器切除は女性の外性器の一部または全部を切除すること
女性器切除を行っている女性はソシオセクシャリティ(コミットされていない性的関係に従事する意欲)が低い
女性器切除は女性の生殖コストの増加によって父性の不確実性を減少させる可能性を示唆
「女性器切除」という言葉を聞いたことがありますか?
初めて聞くとなかなか衝撃的ですが、女性性器切除は女性の外性器の一部または全部を切除することです。
女性器切除をすると、性行為に女性が快楽を感じにくくなると考えられています。
これは、アフリカを中心に広く行われる風習なのですが、なぜこのような風習が現代でも存在するのでしょうか?
ナイジェリア南東部の伝統的なイボ族のコミュニティを対象に行われた研究を見てみましょう。
この研究から、女性器切除を行っている女性はソシオセクシャリティ(コミットされていない性的関係に従事する意欲)が低いことがわかりました。
つまり、女性器切除は女性の生殖コストの増加によって父性の不確実性を減少させる可能性があるわけです。
その風習が良いかどうかは置いといて、少なくとも男女の対立の減少という観点からは女性器切除が"全く意味のないこと"ではないわけです。
参考文献:
Simpson, J. A., & Gangestad, S. W. (1991). Individual differences in sociosexuality: Evidence for convergent and discriminant validity. Journal of Personality and Social Psychology, 60(6), 870–883. https://doi.org/10.1037/0022-3514.60.6.870
Onyishi, I. E., Prokop, P., Okafor, C. O., & Pham, M. N. (2016). Female genital cutting restricts sociosexuality among the igbo people of Southeast Nigeria. Evolutionary Psychology, 14(2), 1474704916648784.
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