協力と離婚
女性が生存に貢献しすぎると離婚の可能性は増加
男性が生存に貢献しすぎると離婚の可能性は増加
最近は、行政の電子化が急速に推し進められ、婚姻届や離婚届からハンコがなくなるかもしれないという話がちらほら聞こえてきました。
ハンコを押すということに意味があるので、婚姻届や離婚届からハンコがいらなくなれば、それこそただの制度になってしまうというのが反対派の主な意見のようです。
婚姻届や離婚届にハンコは必要なのか?という問題はさておき、今日は「なぜ私たちは離婚するのか?」という問題について考えてみましょう。
ある研究では、離婚する可能性が高まる状況というのは2つあるようです。
女性が生存に貢献しすぎる時
男性が生存に貢献しすぎる時
1つずつ考えてみましょう。
男性が家庭にお金を入れず、女性だけが働き、家族を養っているという状況を想像してみてください。
女性は男性の必要さを感じるでしょうか?
このように女性が生存の大部分を担っているような状況では離婚する可能性は高まります。
また、男性が生存の大部分を担っているような場合はどうでしょうか?
男性が稼ぎ、家族を養う。
昭和の理想的な結婚生活を反映するような価値観ですが、これも離婚の可能性を高めるようです。
なぜなら、男性が必要以上に生存に貢献するというのは他の女性に対して自らの遺伝的資質の良さをアピールしていることになるからです。
つまり、結婚生活が長く続く状況というのは、男女共に協力するような状況で、女性のみが生存に貢献しているような状況では男性は必要ないですし、男性が必要以上に貢献していると、それは他の異性を惹きつける要因になるので、離婚の可能性が高まるというわけです。
参考文献:
Quinlan, R. J., & Quinlan, M. B. (2007). Evolutionary Ecology of Human Pair-Bonds: Cross-Cultural Tests of Alternative Hypotheses. Cross-Cultural Research, 41(2), 149–169. https://doi.org/10.1177/1069397106298893
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