資源不足と死刑制度への支持
犯罪者を収監することはコストがかかる
資源不足だと感じた人は死刑制度に賛成する傾向を示す(死刑は懲役よりコストがかからない為)
突然ですが、「死刑制度」に賛成ですか?反対ですか?
この質問にYESと答える人とNOと答える人は何が違うのでしょうか?
根本的な政治的信条(リベラルか保守か)が異なるのでしょうか?
進化心理学が明らかにしてきているのは、ある意見に対して賛成か反対かというのは意外と固定的ではないということです。
研究によると、資源不足だと感じた人は死刑制度に賛成する傾向を示すことがわかりました。
つまり、資源が豊富にあると感じれば、犯罪者を収監することに多少のコストがかかってもいいと思えますが、資源が不足していると感じれば、死刑制度を有効に利用すべきだと人は考えるようになるということです。
犯罪者を収監することはそれ自体がコストのかかる行為なので、それを許せるかどうかは資源次第というわけです。
参考文献:
Williams, K. E., Votruba, A. M., Neuberg, S. L., & Saks, M. J. (2019). Capital and punishment: Resource scarcity increases endorsement of the death penalty. Evolution and Human Behavior, 40(1), 65-73. doi:10.1016/j.evolhumbehav.2018.08.002