職業別死亡率の性差
英国における25の職業別死亡率の男女差を調べた2008年の研究
死亡率が最も高い3つの職業(林業や建設業など)のうち、女性が占める割合は1.1%〜16.3%
最もリスクの低い4つの職業(福祉や教育など)のうち、女性が占める割合は49.1%〜83%
皆さんは職業上の性差別と聞くとどのような印象を抱きますか?
女性の賃金が男性に比べて低いことでしょうか?
もちろん、女性が性差別の被害者として注目されることが多いですが、男性も不利な状況に立たされることがあります。
例えば、危険な仕事を考えてみましょう。
男性は女性に比べて危険な仕事に従事しやすいのではないでしょうか?
英国における25の職業別死亡率の男女差を調べた2008年の研究によると、死亡率が最も高い3つの職業(林業や建設業など)のうち、女性が占める割合は1.1%〜16.3%でしたが、最もリスクの低い4つの職業(福祉や教育など)のうち、女性が占める割合は49.1%〜83%でした。
もちろん、男性の方が危険な仕事に参加しているというデータだけでは、男性がこれらの仕事を進んで選んでいるのか、選ばざるを得ないのかは分かりませんが、少なくとも男性は女性よりも職業中のリスクが高いということは、職業における性差別を考える上では避けては通れない議題かもしれません。
参考文献:
Grazier, S., & Sloane, P. J. (2008). Accident risk, gender, family status and occupational choice in the UK. Labour Economics, 15(5), 938-957.