不平等と富裕層への課税
どんな時に富裕層への課税を支持するのか?
不平等を思い起こす物体(高級車)が存在すると、富裕層への課税強化に関する請願書に署名する人が多くなる
私たちはどんな時に富裕層への課税を支持するのでしょうか?
研究者が街頭で富裕層への課税強化に関する請願書の署名を募集すると、とても興味深いことがわかりました。
それは、不平等を思い起こす物体(高級車)が存在すると、富裕層への課税強化に関する請願書に署名する人が多くなるということです。
私たちの根本的な生物としてのスタンスはあくまでも“自己”の遺伝子を増やすことにあります。
そんな私たちにとっては、他者が成功している証(高級車など)を見ると、どうにかその人の足を引っ張ろうとする(課税強化を支持するなど)わけです。
お金持ちの人は課税されたくなければ、富の見せびらかしを止めたほうがいいのかもしれません(見せびらかさなければ、富を所有する意味は無くなりますが...)。
参考文献:
Sands, M.L., de Kadt, D. Local exposure to inequality raises support of people of low wealth for taxing the wealthy. Nature586, 257–261 (2020). https://doi.org/10.1038/s41586-020-2763-1