仲間と危険な行動
仲間の行動は自分の行動にどう影響するのか?
仲間が危険な行動を取ると自分も危険な行動を取る
仲間が安全な行動を取ると自分も安全な行動を取る
中学生くらいになると親が「あんな子とは仲良くしちゃダメ」とか子どもの友人関係に口を出すことがあり、それが嫌で子どもはさらに反発するというようなことがあります。
子どもの友人関係になんらかの不安があるという親御さんは多いかと思いますが、少しヤンチャな友人と遊んだりすることは何が問題なのでしょうか?
進化心理学的には、「仲間」という存在は非常に強力で、自分の行動を左右する大きな影響力を持つということが知られています。
ある実験では、どんな時に若者は危険な行動を取るのかということが調査されました。
この実験では、風船を膨らますことにより、金銭が得られるというゲームを用いました。
参加者(学生)は出来るだけ風船を膨らませたいわけですが、爆発すると報酬は得られなくなってしまいます。
一回目に風船を膨らました後、他の参加者(仲間)の行動を知れるわけですが(実際は他の参加者などいない)、その際に仲間が危険な行動を取っていると自分も危険な行動を取り、安全な行動を取っていると自分も安全な行動を取るということが分かりました。
つまり、若者がどれだけリスクを取るのかというのは仲間がどれだけリスクを取るのかに左右されるわけです。
もし、子どもの友人がとてもリスクある行動を取る子であったら...?
厄介事に巻き込まれてしまうかもしれませんね。
参考文献:
Tomova, L., Pessoa, L. Information about peer choices shapes human risky decision-making. Sci Rep8, 5129 (2018). https://doi.org/10.1038/s41598-018-23455-7
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