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適応的な拒食症?

鳥類の抱卵と拒食症


多種多様な鳥は抱卵中に体重が減少する
これは、巣を離れている間に卵が捕食されるリスクを低下させることに役立つ
自然淘汰が最大化するのは寿命や健康状態ではなく、繁殖的な成功ということ

私たちは生きていれば、さまざまな病気になります。


なぜ、もう少し健康な状態を長く保つように進化しなかったのでしょうか?


この疑問に回答する為には、「自然淘汰が最大化するものは何か?」ということを考えれば良いでしょう。


鳥類を見てみると、多種多様な鳥類種は抱卵中に体重が減少することがわかっています。


これは、巣を離れている間に卵が捕食されるリスクを低下させることに役立つのです。


つまり、親は飢えをしのぐために巣を飛び出すか、卵が捕食されるかのトレード・オフを抱えているわけです。


そこで、親が優先するのは子の安全です。


このことから、自然淘汰が最大化するのは寿命や健康状態ではなく、繁殖的な成功ということがわかります。


私たちがもう少し健康な体に進化しなかったのは、進化において健康状態などは繁殖的成功に比べると小さな問題だからなのかもしれません。


参考文献:


Sherry, D. F., Mrosovsky, N., & Hogan, J. A. (1980). Weight loss and anorexia during incubation in birds. Journal of Comparative and Physiological Psychology, 94(1), 89–98. https://doi.org/10.1037/h0077647

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