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同じ名字の人には...?

姓と名と協力


人は同じ名字や同じ名前の人に協力する可能性が高いのか?
同じ名字は親族の指標になる可能性がある
協力する可能性は同姓同名が最も高く、名字が同じ、名前が同じ、名字も名前も異なるという順に続く
しかし、一般的な名字や名前では協力は起こりにくい

新しく出会った人が同じ名字であったり、同じ名前であったり、奇遇にも同姓同名であったりした場合、皆さんはどうしますか?


不思議と嬉しくなり、親切をしてあげようと思うのではないでしょうか?


2002年に行われた研究は、姓名と協力の関係について興味深い知見を提供しています。


この研究では、6400ものメールを送信して、送信元が自分と同姓同名、同じ名字、同じ名前、名字も名前も異なる場合にどれだけ返信が返ってくるのかを調査しました。


すると、返信が返ってくる可能性(協力が起こる可能性)は同姓同名が最も高く、名字が同じ、名前が同じ、名字も名前も異なるという順に続くことがわかりました。


なぜ、このような結果になるのでしょうか?


1つ大事な点としては、同じ名字は親族の指標になる可能性があるということです。


同じ名字であれば、親族の可能性があり、自然と協力しようという心が働くわけです。


しかし、一般的な名字や名前では協力は起こりにくいという点にも注意が必要です。


これは、一般的な名字や名前だと、親族かどうかの判定には役立たないことなどが原因として考えられます。


私たちは「姓名」がもたらす効果を軽んじているのかもしれませんが、困った時に協力してくれるかどうかの指標になりえるとは、意外と「姓名」は大切にしなければいけないでしょう。


参考文献:


Oates, K., & Wilson, M. (2002). Nominal kinship cues facilitate altruism. Proceedings. Biological sciences, 269(1487), 105–109. https://doi.org/10.1098/rspb.2001.1875

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