環境リスクと社会保険
2015年の研究によれば、個人は環境リスクが低い場合に比べて高い場合には集団に加わることを望む傾向があることが判明
個人が集団に加わる理由は環境の不確実性により個人が負うリスクを低減させる為であることを示唆
ある国や文化では個人が協力し合い、他の国や文化では個人があまり協力しない。
この差はどこから生まれるのでしょうか?
他者に対する優しさや思いやりでしょうか?
では、その違いは何から生まれるのでしょうか?
今回は、個人が環境リスクにどのように対処するのかということを集団への参加という点から考えてみましょう。
2015年の研究によれば、個人は低リスクに比べて高リスクの下では集団に加わることを望む傾向があることが判明しました。
これは、個人が集団に加わる理由は環境の不確実性により個人が負うリスクを低減させる為であることを示唆しています。
つまり、個人が協力し合っている状況を見ると確かに微笑ましいですが、その背景には協力し合わなければ個人が負うリスクが増加してしまうという悲しい現実があるわけです。
参考文献:
Suleiman, R., Aharonov‐Majar, E., & Luzon, P. (2015). The sharing dilemma: Joining cooperative groups and sharing resources as a means of coping with environmental risk. Journal of Behavioral Decision Making, 28(2), 130-136.
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