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なぜ男女平等はパーソナリティの性差を大きくするのか?

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2023年11月13日
  • 読了時間: 2分

男女平等とパーソナリティの性差


22ヵ国の大規模サンプルを用いて、パーソナリティの性差を測定した2019年の研究(Mahalanobis Dを使用)
パーソナリティの性差と男女平等指数の間には強い相関関係(r = .69)があった(男女平等な国ほど男性と女性のパーソナリティの差は大きい)
"男女平等が進むにつれ、男女ともに伝統的な性役割に引き寄せられると推測される"

パーソナリティの性差は異文化間で変動するのでしょうか?


もし変動するのであれば、どのような要因が性差の変動と関連しているのでしょうか?


22ヵ国の大規模サンプルを用いて、パーソナリティの性差を測定した2019年の研究を見てみましょう。


この研究では、効果量としてMahalanobis Dを使用しています(パーソナリティのような複数の因子を持つ場合にはcohen's dよりもMahalanobis Dを用いる方が適切に2群間の差を捉えられると言われています)。


その結果、パーソナリティの性差と男女平等指数の間には強い相関関係(r = .69)がありました。


これは、男女平等な国ほど男性と女性のパーソナリティの差は大きいということです。


この結果を、Mac Giolla and Kajonius (2019)は"男女平等が進むにつれ、男女ともに伝統的な性役割に引き寄せられるのではないか"と考えています。


参考文献:


Mac Giolla, E., & Kajonius, P. J. (2019). Sex differences in personality are larger in gender equal countries: Replicating and extending a surprising finding. International Journal of Psychology, 54(6), 705-711.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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