武器と大きさ
武器を持った個人は背が高く、筋肉質だと思われやすい
敵を大きく強く見積もることは、争いを避け、逃げる(負ける可能性が高い)という判断をすることに役立つということ
「負け戦はしない」という言い回しがありますが、これは裏を返せば「勝てる戦ならする」ということでもあります。
進化心理学的には、これらの考え方は生存競争という点では非常に的を得ています。
別種であれ、同種であれ自然界では様々な争いが繰り広げられています。
その中で、「いつ逃げるべきか」という判断を下すには相手の強さを見極める必要があります。
簡単な見極め方としては、「相手の大きさや筋肉質の度合い」を指標とするのです。
2012年には、この見方を支持する結果が研究から得られています。
その結果によると、武器を持った個人は背が高く、筋肉質だと思われやすいことがわかりました。
つまり、敵を大きく強く見積もることは、争いを避け、逃げる(負ける可能性が高い)という判断をすることに役立つということです。
もしかすると、武器を持った犯罪者は、実際より大きいと目撃者や被害者に判断されているのかもしれませんね。
参考文献:
Fessler, D. M., Holbrook, C., & Snyder, J. K. (2012). Weapons make the man (larger): formidability is represented as size and strength in humans. PloS one, 7(4), e32751. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0032751