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命の重さは平等なのか?

性別と救う意思の関係


男性は女性よりも「同性3人を殺して異性1人を助ける」という選択を下す可能性が高い
この傾向は女性が少ないほど強く見られる
この傾向は救う女性が生殖可能年齢を過ぎている場合には見られない

「命の重さは平等」


多くの映画やドラマのセリフでよく言われるこの言葉ですが、本当にそうでしょうか?


少なくとも、「誰を見捨て、誰を助けるのか?」という選択においてはそうで無いことが分かっています。


2015年の研究は、男性がどのように他者を見捨て、助けるのかを実験によって明らかにしました。


興味深いことに、男性は女性よりも「同性3人を殺して異性1人を助ける」という選択を下す可能性が高いことがわかりました。


この傾向は女性が少ないほど強く見られ、救う女性が生殖可能年齢を過ぎている場合には見られないことも明らかになりました。


これは、男性が女性よりも異性をめぐって争うという進化心理学の予測から説明できます。


まず、「同性を犠牲にして異性を助ける」というのはまさに同性間競争を表しています。


この同性間競争は男性の方が激しいことが分かっており、その激しさは異性(女性)が少ないほど強く見られることも分かっています。


また、「救う異性が生殖可能年齢を過ぎている場合には男性は同性を犠牲にする可能性が低い」というのは男性が同性を犠牲にする動機が配偶者獲得にあるからと言えます。


つまり、配偶者として(子どもを産む相手として)適さない場合には、男性はその相手を複数人の同性を犠牲にしてまで助けようとは思わないということです。


平等なはずの命の重さを不平等にしているのは、同性を蹴落として異性を獲得したいという進化の中で必須だった繁殖競争の結果なのです。


参考文献:


Trémolière, B., Kaminski, G. & Bonnefon, JF. Intrasexual Competition Shapes Men’s Anti-Utilitarian Moral Decisions. Evolutionary Psychological Science1, 18–22 (2015). https://doi.org/10.1007/s40806-014-0003-3

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