精神疾患と病気の関係
精神疾患と偏見について検討した2014年の研究
人々は暗黙のうちに精神疾患を危険よりも病気と関連付けている
「精神疾患」と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか?
もしかすると、精神疾患を持つ人を危険だと捉えている人は多いのかもしれません。
しかし、2014年の研究によると、精神疾患は危険よりも病気と暗黙的に関連づけられることが明らかになりました。
具体的には、暗黙の関連性は最近かかった病気によって生物学的免疫系が活性化された人々の間で高まり、病気のプライミングを行うと精神疾患と病気の間の暗黙の関連性が高まったのです。
この研究が進化心理学的に興味深いのは、精神疾患を持つ人々が避けられる理由は、その危険性からではなく、他の病気と同じように精神疾患が病気として捉えられているからというものでしょう(少なくともこの研究の範囲内では)。
行動免疫システムは従来考えられているより幅広い反応を引き起こすのかもしれません。
参考文献:
Lund, E. M., & Boggero, I. A. (2014). Sick in the head? Pathogen concerns bias implicit perceptions of mental illness. Evolutionary Psychology, 12(4), 147470491401200403.