ザゼンソウ
ザゼンソウは雪が降り積もる中でも、自力で発熱し温度を一定に保つことができる
ザゼンソウが生み出す熱によって周囲の雪は溶けてしまうので、結果としてザゼンソウは他の植物よりもいち早く顔を出せるということ
私たちが体温計を使うのは、ヒトの体温は一定に保たれているので、体温が高ければ熱が出ていることを知ることができるからです。
これは、外気温に関係なく体温が一定な恒温動物に有効なので、外気温によって体温が変化する変温動物では意味がありません。
しかし、“動物”だけが体温調節を行うのでしょうか?
実は、日本にはザゼンソウという植物が分布しており、この植物は雪が降り積もる中でも、自力で発熱し温度を一定に保つことができることが知られています。
ザゼンソウが生み出す熱によって周囲の雪は溶けてしまうので、結果としてザゼンソウは他の植物よりもいち早く顔を出せるということになります。
道端でじっと動かない植物もちゃんと生きているということがザゼンソウの体温維持からわかるのではないでしょうか?
参考文献:
Sayed, M. A., Umekawa, Y., & Ito, K. (2016). Metabolic interplay between cytosolic phospho enol pyruvate carboxylase and mitochondrial alternative oxidase in thermogenic skunk cabbage, Symplocarpus renifolius. Plant signaling & behavior, 11(11), e1247138.
Ramachandran, R., & Nosonovsky, M. (2014). Surface micro/nanotopography, wetting properties and the potential for biomimetic icephobicity of skunk cabbage Symplocarpus foetidus. Soft Matter, 10(39), 7797-7803.