90の研究(93,839人の被験者)のまとめ
男性の加齢と精液の質についてのシステマティック・レビューとメタ分析
男性の加齢は精子濃度に一貫した影響を与えないが、DNA断片化の増加と関連し、精液量の減少、総精子数の減少、運動率の低下、前進運動率の低下、正常形態精子率の低下と関連
進化心理学の研究ではよく女性の年齢と生殖能力の変化について述べられますが、男性の年齢と生殖能力の変化はどうでしょうか?
今回は2015年に行われた男性の加齢と精液の質についてのシステマティック・レビューとメタ分析を見てみましょう。
この研究では90の研究(93,839人の被験者)結果がまとめられていますので、詳しくみたい方は参考文献をご確認ください。
簡単な結果のまとめとしては、男性の加齢は精子濃度に一貫した影響を与えないが、DNA断片化の増加と関連し、精液量の減少、総精子数の減少、運動率の低下、前進運動率の低下、正常形態精子率の低下と関連していました。
どうやら、加齢に抗えないのは女性だけでなく、男性も同じようです。
参考文献:
Johnson, S. L., Dunleavy, J., Gemmell, N. J., & Nakagawa, S. (2015). Consistent age-dependent declines in human semen quality: a systematic review and meta-analysis. Ageing research reviews, 19, 22-33.