割引率と自然の景観
自然の景観は将来の割引を減らす(将来に目を向けるようになる)
目まぐるしく変化する都市の景観は環境の不安定さを意味する為、将来の割引を増加させるが、自然の景観は反対の効果があるということ
久々に帰省すると、平家だった家々は無くなり、多くのビルが建つようになった地元の変わり様に驚くことがあります。
祖先の環境と近い自然の景観と人間が生み出した都市の景観は私たちの行動にどのような影響を与えるのでしょうか?
2013年の研究では、自然の景観に曝された参加者は将来の割引を減らす(将来に目を向けるようになる)ことがわかりました。
つまり、都市の景観に曝された人たちは目先の小さな(即時に手に入る)利益に注目しますが、自然の景観に曝された人たちは将来の大きな(しかし、遅延された)利益に注目するわけです。
これはなぜでしょうか?
都市と自然を環境の安定さとして考えると理解することができます。
目まぐるしく変化する都市の景観は環境の不安定さを意味するので、将来の割引を増加させます。
反対に、比較的安定した環境である自然の景観に曝されると将来の割引が抑えられるわけです。
どうしても将来の為に行動できない人は、都市の喧騒から少し離れ、自然に触れてみてはいかがでしょうか?
参考文献:
van der Wal, A. J., Schade, H. M., Krabbendam, L., & van Vugt, M. (2013). Do natural landscapes reduce future discounting in humans?. Proceedings. Biological sciences, 280(1773), 20132295. https://doi.org/10.1098/rspb.2013.2295
Kommentarer