女性の経済的依存と性的奔放さの嫌悪
女性の男性に対する経済的依存度が高い状況では、男女共に父性の確実性を最大化する動機がある
そのような状況では、男女共に性的奔放さを嫌う傾向がある(性的に奔放な人々が多い状況では生まれた子どもの父親が誰かわからない為)
近年では女性の社会進出も進んできていますが、男性から女性が経済的に自立することは、私たちの心にどのような変化を及ぼすのでしょうか?
2014年の研究は、女性の男性に対する経済的依存と性的奔放さへの嫌悪について興味深い関係を明らかにしています。
この研究によると、女性の男性に対する経済的依存度が高い状況では、男女共に父性の確実性を最大化する動機があるので、男女共に性的奔放さを嫌う傾向があるそうです。
これは、性的に奔放な人々が多い状況では生まれた子どもの父親が誰かわからない為だと考えることができます。
そもそも、女性が経済的に依存するような状況では、男性はより多くの母子に対する投資を求められます。
男性の投資量に影響を与える要因として父性の確実性が大切になってくるので、男性も女性も父性の確実性が高い状況が好ましくなるわけです(女性はより多く投資してもらいたいし、男性もどうせ投資するなら父性の確実性が高い状況の方が良いから)。
したがって、男女共に、(男性がより多くの投資を求められる状況では)性的奔放さに対しての嫌悪感という道徳を発達させるわけです。
社会の変化に従って、私たちの道徳も変化するということです。
参考文献:
Price, M. E., Pound, N., & Scott, I. M. (2014). Female economic dependence and the morality of promiscuity. Archives of sexual behavior, 43(7), 1289–1301. https://doi.org/10.1007/s10508-014-0320-4