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味覚の不思議:好き嫌いはなぜあるの?

ちょっと待って!お父さん、お母さん!お子さんの好き嫌い直す必要ありません!


ヒトは好き嫌いがあるように進化してきた

お子さんの好き嫌いで悩んでいるお父さん、お母さんは多いのではないでしょうか?


しかし、そもそもなぜ好き嫌いがあるのかは考えたことありますか?


ヒトの味覚は5種類あります。


そして、その全ての味覚は生存に必要だったので、進化してきたのです。


味覚とそれに関連する食べ物の例:

甘味 → カロリーが高い食べ物

塩味 → 体内の水分調節が可能な食べ物

旨味 → タンパク質を多く含む食べ物

酸味 → 腐っている食べ物

苦味 → 毒を含む食べ物


我々の祖先のうち、甘味を感じない個体、塩味を感じない個体、旨味を感じない個体は栄養を摂取できない為に、酸味や苦味を感じない個体は体内にとって毒になる食べ物を摂取してしまう為に死んでいってしまいました。


つまり、私たちが(子どもを含め)基本的に好きな食べ物や嫌いな食べ物とは進化にとって必要な食べ物、もしくは不必要な食べ物なのです。


もちろん、現代社会ではカロリーの高い食べ物が多すぎて、肥満や生活習慣病を防ぐ為には野菜をたくさん摂取することも必要なのですが、お子さんに好き嫌いがあれば、「進化の歴史の中で避けてきた食べ物なんだな〜」と一度は思ってみてはいかがでしょうか。


参考文献;


Bradbury, J. (2004). Taste Perception: Cracking the Code. PLoS Biology, 2(3). doi: 10.1371/journal.pbio.0020064


Birch, L. L. (1999). Development Of Food Preferences. Annual Review of Nutrition, 19(1), 41–62. doi: 10.1146/annurev.nutr.19.1.41


Breslin P. A. (2013). An evolutionary perspective on food and human taste. Current biology : CB, 23(9), R409–R418. https://doi.org/10.1016/j.cub.2013.04.010


Callaway, E. Evolutionary biology: The lost appetites. Nature 486, S16–S17 (2012). https://doi.org/10.1038/486S16a


John R Krebs, The gourmet ape: evolution and human food preferences, The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 90, Issue 3, September 2009, Pages 707S–711S, https://doi.org/10.3945/ajcn.2009.27462B

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