依存症に陥るのは寂しさを埋める為!?本当にそんなことってあるの?
理想的な環境では薬物依存症にはなりにくい
薬物の影響を調べる際、実験室でよく使われるのはラットです。
一般的にラットにモルヒネなどの薬物を与え、その影響が調べられます。
しかし、なぜ孤立した状況のラットだけに薬物を与えるのだろうか?という疑問を抱いたある研究グループは1匹のみケージに入れられる「孤立したラット」と他のラットと一緒に自由に歩き回れるなどの自由な環境で過ごす「理想的な環境にいるラット」にモルヒネを与えてみました。
すると、モルヒネ依存に陥るのは「孤立したラット」が大多数を占めていました。
この研究は依存症理解への大きな躍進となりました。
世の中には依存症を引き起こすような物質があふれています。
例えば、チーズやチョコレートなども度が過ぎて摂取すれば依存と言えるでしょう。
しかし、本人が理想的な環境にいれば、特定の依存症には陥りにくいのです。
アルコール依存症や薬物依存症の人たちはもしかしたら、寂しさを埋める為に依存物質を摂取し続けるのかもしれません。
参考文献;
Hadaway, P. F., Alexander, B. K., Coambs, R. B., & Beyerstein, B. (1979). The effect of housing and gender on preference for morphine-sucrose solutions in rats. Psychopharmacology, 66(1), 87–91. doi: 10.1007/bf00431995
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