火を使うのはヒトだけ?
オーストラリアに生息するトビ、フエナキトビ、チャイロハヤブサは意図的に森に放火することが知られている
火事で行き場を失った獲物を襲うのが目的と考えられている
私たちの生活には火の利用が密接に結びついています。
毎日の料理が楽にできるのも電気を利用できるのも火のおかげと言っても過言ではないでしょう。
しかし、私たちヒトだけが火を使うわけではないことが人類学の研究から判明しています。
2017年の研究はオーストラリアに生息するトビ、フエナキトビ、チャイロハヤブサが意図的に森に放火する(火災を広める)ことを報告しました。
これは、火事で行き場を失った獲物を襲うのが目的と考えられています。
ついついヒトに特有の行動と考えてしまいがちなことでも、自然界を見渡せばそうではないことも多いということがわかる事例の1つでしょう。
参考文献:
Bonta, M., Gosford, R., Eussen, D., Ferguson, N., Loveless, E., & Witwer, M. (2017). Intentional fire-spreading by “Firehawk” raptors in Northern Australia. Journal of Ethnobiology, 37(4), 700-718.