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つわりはなぜ起こる?

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2020年3月18日
  • 読了時間: 2分

妊婦が経験する吐き気の謎


つわりは有毒物から胎児を守る方法

つわりとは妊娠初期に経験される吐き気や気分の悪さなどの症状のことです。


ほぼ全ての妊婦が食物に対する嫌悪感を含めたつわりを経験するとされています。


そもそもなぜつわりは起こるのでしょうか?


進化心理学的観点から考えられている最も有力な説明は、つわりが胎児を有毒物から守る反応だから起こるというものです。


つわりの多くは胎児が有毒物の影響を最も受ける妊娠初期に発生し、有毒物の濃度が高い肉製品などがつわりを引き起こす最大の原因とされています。


ある研究によると、つわりを経験していない女性は自然流産する可能性が約3倍も高いことがわかっています。


逆にいうと、つわりを軽減したい場合は、肉製品などの病原体を多く含む食品を避けることが大切です。


参考文献;


Profet, M. (1992). Pregnancy sickness as adaptation: A deter- rent to maternal ingestion of teratogens. In J. Barkow, L. Cosmides, & J. Tooby (Eds.), The adapted mind (pp. 327–366). New York: Oxford University Press.


Fessler DM. Reproductive immunosupression and diet. An evolutionary perspective on pregnancy sickness and meat consumption. Curr Anthropol. 2002 Feb;43(1):19-61. PubMed PMID: 14992226.


Yerushalmy, J., & Milkovich, L. (1965). Evaluation of the teratogenic effects of meclizine in man. American Journal of Obstetrics and Gynecology, 93, 553–562.


Flaxman, S. M., & Sherman, P. W. (2000). Morning sickness: A mechanism for protecting mother and embryo. Quarterly Review of Biology, 75, 113–147.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

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