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男が自分の子以外に投資をする時。

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2020年3月24日
  • 読了時間: 2分

子どもへの投資をする2つの異なるモチベーション


自分の子でなくても、パートナーを引きつけるために投資をする

父親が子育てをするのは当たり前と思う方も多いかもしれません。


しかし、哺乳類の比較研究によると、そもそも家族を形成する種類はわずか3%しかいません。


どうやら、家のことをせず、ただ働くだけの男性でも、動物の観点から分析すると良い父親になりそうです。


しかし、子育て(投資)を積極的にする父親とそうじゃない父親の差はなんでしょうか?


進化心理学的には2つの異なるモチベーションが投資をする父親にはあるようです。


1つ目は子どもが自分の子だと確信している場合です。


この場合は父親にとっては、自分の遺伝子を残せるので積極的に投資をしようとします。


しかし、自分の子かどうか不安な場合は、あまり投資をしようとしません。


他人の子を育てるのは遺伝的なメリットが0だからです。


2つ目は自分の子ではなくても、パートナーを引きつけるために投資をする場合です。


例えば、女の人が子どもを連れている場合、子どもは確実に他人の子なので、1つ目の予想だと男はその子に投資をしません。


しかし、実際は投資をする可能性が高いです。


さらに、パートナーと結婚した場合には投資が減少することもわかっています。


このことから、男はパートナーを引きつける目的でも子どもへの投資を行うと考えられています。


参考文献;


Emlen, S. T. (1995). An evolutionary theory of the family. Proceedings of the National Academy of Science, 92, 8092–8099.


Anderson, K. G., Kaplan, H., & Lancaster, J. B. (2007). Confidence of paternity, divorce, and investment in children by Albuquerque men. Evolution and Human Behavior, 28, 1–10.

Anderson, K. G., Kaplan, H., Lam, D., & Lancaster, J. (1999). Paternal care by genetic fathers and stepfathers II: Reports by Xhosa high school students. Evolution and Human Behavior, 20, 433–451.


Flinn, M. V. (1992). Parental care in a Caribbean village. In B. Hewlett (Ed.), Father­child relations: Cultural and biosocial con­ texts (pp. 57–84). Chicago: Aldine.


 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

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