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死の不安を乗り越えさせる赤ちゃん

死に関連した不安と赤ちゃんの存在


死の不安緩衝材としての赤ちゃんについての3つの実験(2009)
死に関連する思考は赤ちゃんへの関心を高める
動物の赤ちゃんの画像は死に関連する思考の数を減少させる
赤ちゃんの死に関するニュースを読んだ人は自分の余命を悲観的に見積もる

子どもを持つことのメリットはなんでしょうか?


子どもをメリットやデメリットで捉えることはあまり心地の良いものではないかもしれませんが、研究とはそういうものだとご理解いただいた上で上記の質問を考えてみてください。


2009年の研究では赤ちゃんを死の不安緩衝材として捉えて3つの実験を行なっています。


実験1では、死に関連する思考が人間の赤ちゃんへの関心を高めることが示され、実験2では、動物の赤ちゃんの画像が死に関連する思考の数を減少させ、実験3では、赤ちゃんの死に関するニュースを読んだ人は自分の余命を悲観的に見積もることが示唆されました。


もちろん、愛する人との間に血を分けた子どもを持つことはそれだけで素晴らしく、同様の営みはありとあらゆる生物が行なっていることですが、脳が大きくなりすぎたヒトにとっては存在論的恐怖を和らげる緩衝材として赤ちゃんは機能するのかもしれません。


参考文献:


Zhou, X., Lei, Q., Marley, S. C., & Chen, J. (2009). Existential function of babies: Babies as a buffer of death‐related anxiety. Asian Journal of Social Psychology, 12(1), 40-46.

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