見た目と能力の知覚
裕福に見える服を着ている人は能力が高いと評定され、貧相に見える服を着ている人は能力が低いと評定される
この効果は「服を無視するように言われた時」や「服装と能力には関連がないと言われた時」でも持続していたことから、能力の判断に関して衣服の影響は制御不能であることを示唆している
皆さんは他者の能力を判断する際につい衣服の影響を考慮してしまうことはありませんか?
ヒトはどうやら衣服の影響を受けずには他者の能力を判断できないようです。
2020年の研究では、異なる衣服を着た人たちの能力を実験参加者に評価してもらいました。
この研究からはさまざまな条件で一貫して「裕福に見える服を着ている人は能力が高いと評定され、貧相に見える服を着ている人は能力が低いと評定される」ということがわかりました。
さまざまな条件とは「服を無視するように言われた条件」や「服装と能力には関連がないと言われた条件」、「知覚時間がわずか129ms(0.129秒)の条件」などが含まれていました。
これらの異なる条件でも一貫して衣服が能力の判断に及ぼす影響が持続していたことから、能力の判断に関して衣服の影響は制御不能であることを示唆しています。
“純粋な評価”を下すことがいかにヒトにとって難しいのかという例の1つでした。
参考文献:
Oh, D., Shafir, E., & Todorov, A. (2020). Economic status cues from clothes affect perceived competence from faces. Nature human behaviour, 4(3), 287-293.
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