顔の魅力度に肌の色合いと顔の対称性が与える影響
モザンビークの成人参加者に顔のセットを呈示し、肌の色合いと顔の対称性が魅力度の評定に与える影響を検討した2018年の研究
肌の色合いが知覚される魅力度の判断に与える影響は、顔の対称性が与える影響よりもはるかに小さい
肌の色合いと顔の対称性は、顔が魅力的かどうか、どの程度魅力的と判断されるかに影響を与える2つの重要な要素です。
もちろん、個人の好みは様々ですが、これらの要素が顔の魅力度の認識にどれくらいの影響を与えるか考えてみましょう。
モザンビークの成人参加者に顔のセットを呈示し、肌の色合いと顔の対称性が魅力度の評定に与える影響を検討した2018年の研究によれば、肌の色合いが知覚される魅力度の判断に与える影響は、顔の対称性が与える影響よりもはるかに小さいことがわかりました。
これは、単に肌の色合いよりも顔の対称性を高めるようなメイクをすれば、魅力的な顔に映るというわけではなく、顔の魅力度に与える影響がこれほど大きいということは、顔の対称性の方が、肌の色合いに比べて(生存や繁殖に関して)進化的に重要な意味を持っていたということを意味しているのかもしれません。
今回の研究に参加したのはモザンビークの人々なので、同じようなことが日本人にも言えるのかどうかは断定はできませんが、次回メイクする際には少しだけ対称性を意識してメイクをしてみたらいかがでしょうか?
参考文献:
Vera Cruz, G. (2018). The impact of face skin tone vs. face symmetry on perceived facial attractiveness. The Journal of General Psychology, 145(2), 183-198.