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子どもは父親に似ていると言う母親たち

母親による子どもの類似性の主張


母親は父性を確信させる為に、新生児を父親に似ていると主張するという仮説を検証した2000年の研究
母親は新生児を自分よりも父親に似ているとする傾向があった
この傾向は父親がいる場合に顕著であった

ヒトは長い進化の歴史の中で男性と女性が(少なくとも他の哺乳類と比べると)協力して子育てを行なってきました。


男性と女性が協力して子育てを行う時、男性には大きな懸念が存在します。


それは、自分が今育てている子どもは、実際には自分の子どもではないかもしれないということです。


この懸念に対処する為に、女性は新生児を父親に似ていると主張するという仮説があります。


今回は、その仮説を検証した2000年の研究を見てみましょう。


この研究によれば、母親は新生児を自分よりも父親に似ているとする傾向があるということがわかりました。


また、この傾向は父親がいる場合に顕著でした。


つまり、母親は父親と子どもの類似性を“誇張”している可能性があるというわけです。


母親が父親と子どもの類似性を主張するのは単なる偶然なのでしょうか?それとも、父性の不確実性を低減させる為の女性の巧みな戦術なのでしょうか?


参考文献:


McLain, D. K., Setters, D., Moulton, M. P., & Pratt, A. E. (2000). Ascription of resemblance of newborns by parents and nonrelatives. Evolution and Human behavior, 21(1), 11-23.

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