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低い社会経済的地位を感じると食欲が増す?

社会経済的地位(SES)と食欲


主観的な社会経済的地位(SES)と食欲の関係を調べた2017年の研究
4つの研究において、社会経済的地位が低いと感じるように実験的に誘導された参加者は、高カロリー食品に対する自動的な選好を示し、より大きなカロリーを摂取するようになった

社会経済的地位(SES)が私たちの心理や行動に影響を与えることは直感的に理解しやすいかもしれません。


もちろん、低い社会経済的地位を感じることは個人に不快な感情を引き起こすかもしれませんが、影響はそれだけではありません。


主観的な社会経済的地位(SES)と食欲の関係を調べた2017年の研究によれば、一連の4つの研究において、社会経済的地位が低いと感じるように実験的に誘導された参加者は、高カロリー食品に対する自動的な選好を示し、より大きなカロリーを摂取するようになることがわかりました。


社会経済的地位が低い、つまり(進化心理学的な観点から祖先の環境を考慮すると)ヒエラルキーの低い地位にいる個人にエネルギー確保の強い動機付けを与える可能性があるということです。


「ヒトは高カロリー食品を求める」というような画一的な見方だけではなく、社会経済的地位などの個人が置かれている環境によって個人差を理解していくことも大切なのです。


参考文献:


Cheon, B. K., & Hong, Y. Y. (2017). Mere experience of low subjective socioeconomic status stimulates appetite and food intake. Proceedings of the National Academy of Sciences, 114(1), 72-77.

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