top of page

チンパンジーの売春?

Meat for Sex


野生のチンパンジーのメスがどのようなオスと交尾するのか調べた2009年の研究
野生のチンパンジーのメスは、肉を共有したオスとより頻繁に交尾をする

動物界における繁殖戦略は多種多様であり、進化の視点から調査することで様々な発見が可能です。


今回は、チンパンジーのオスとメスがどのような戦略を用いて交尾行動を行っているか考えてみましょう。


2009年の研究によれば、野生のチンパンジーのメスは、肉を共有したオスとより頻繁に交尾をすることがわかりました。


つまり、メスは身体的なリスクや負担を少なくして、狩りに参加せずに肉を手に入れられるというわけです。


チンパンジーのメスが自身の貴重な性を使い、オスからの投資を手に入れているのです(もちろん、メスが"売春"をしているということはオスは"買春"をしているということになりますが)。


これは、動物の繁殖戦略研究の一例であり、チンパンジーが上記のような戦略を用いて交尾を行うということは、他の種や人間の行動に対する理解を深める手がかりとなるでしょう(ヒトの売買春にも似たようなことが言えるのかもしれません)。


参考文献:


Gomes, C. M., & Boesch, C. (2009). Wild chimpanzees exchange meat for sex on a long-term basis. PloS one, 4(4), e5116.

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

​合同会社 日本進化心理学IHAセンター ALL RIGHTS RESERVED

  • Twitterの社会のアイコン
bottom of page