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子どもにとって一夫多妻制は厳しい環境?

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2023年4月18日
  • 読了時間: 1分

マリのドゴン族の一夫多妻制と死亡オッズ


一夫多妻制の死亡率を検討する為に、マリのドゴン族の子どもを調査した1997年の研究
一夫多妻制の集団に属するドゴン族の子どもの死亡オッズは一夫一妻制の集団に属する子どもの7〜11倍高い

日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、世界には一夫多妻制を行う文化や地域が存在します。


もし、親が最大限自身の子どもの為にあらゆる労力を払うとすれば(進化心理学ではそのような仮定が置かれることが多いと思いますが)、一夫一妻制の子どもと一夫多妻制の子どもは厳しさの異なる環境にいるのではないでしょうか(一夫多妻制の場合は父親の投資が異母兄弟や異母姉妹へと分散してしまう)?


今回は分かりやすく、死亡率だけを考えてみましょう。


一夫多妻制の死亡率を検討する為に、マリのドゴン族の子どもを調査した1997年の研究によれば、一夫多妻制の集団に属するドゴン族の子どもの死亡オッズは一夫一妻制の集団に属する子どもの7〜11倍高いものでした。


死亡率だけを考えると、やはり一夫多妻制は一夫一妻制に比べて子どもへの投資が少ない、子どもにとっては「厳しい」環境なのかもしれません。


参考文献:


Strassmann, B. I. (1997). Polygyny as a risk factor for child mortality among the Dogon. Current anthropology, 38(4), 688-695.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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