性比と女性の選択の関係
男性が不足していると、女性は高収入の仕事を探し、家族を作るのを遅らせる
配偶者を確保することが難しい(非魅力的な)女性ほど家族よりキャリアを求める
男性が不足した状況では配偶者を手に入れる為に女性も家族を犠牲にし、キャリアを求める努力をするということ
有性生殖をする生物は、ヒトを含め、異なる性と出会い、繁殖をします。
繁殖がもし目的であるのなら、なぜ繁殖を遅らせる個体がいるのでしょうか?
特に、ヒトで言うと、女性が繁殖を遅らせる原因は何でしょうか?
選ばれる性である男性に比べて女性は選ぶ性ですので、女性は男性に比べて繁殖が容易になります。
したがって、普通に考えると女性が繁殖を遅らせる理由(繁殖を遅らせてる間に自身の価値を高める理由)は男性ほど見つかりません。
しかし、進化心理学に関する研究は性比の偏りが配偶者市場における女性の優位性を変化させるものだと考えています。
2012年の研究では「男性が不足していると、女性は高収入の仕事を探し、家族を作るのを遅らせる」ということが判明しました。
さらに、「配偶者を確保することが難しい(非魅力的な)女性ほど家族よりキャリアを求める」ということもわかりました。
これは、「男性が不足した状況では配偶者を手に入れる為に女性も家族を犠牲にし、キャリアを求める努力をする」ということです。
そもそも女性は選ぶ側ですが、選ばれる男性が少なくなれば、女性同士の競争が激化する為に女性側も(自身の価値を高める)努力が求められ、その求められる努力の大きさは元々の女性の価値(魅力度)に左右されるわけです。
魅力的な女性より非魅力的な女性は男性の数が減った時に大きな努力(生殖を遅らせ、キャリアを求める)が必要になるということです。
参考文献:
Durante, K. M., Griskevicius, V., Simpson, J. A., Cantú, S. M., & Tybur, J. M. (2012). Sex ratio and women's career choice: Does a scarcity of men lead women to choose briefcase over baby?. Journal of personality and social psychology, 103(1), 121.
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