力の有無と怒りの表出方法
社会的に力がある個人は怒りを直接的に表現する傾向がある
社会的に無力な個人は怒りを間接的に表現する傾向がある(他者との共有など)
弱い個人が直接的に怒りを表現することは負の結果(仕返しなど)をもたらす可能性が高いので、間接的な攻撃をするということ
ガールズトークは陰湿?では「女性は男性よりも間接的な攻撃(ゴシップ)を用いやすい」ということがわかりました。
では、攻撃の種類は社会的な地位の高さとはどのような関係があるのでしょうか?
2019年の研究から「社会的に力がある個人は怒りを直接的に表現する傾向がある」ということがわかりました。
「社会的に無力な個人は怒りを間接的に表現する傾向がある(他者との共有など)」ということもわかりました。
何がこの差を生むのでしょうか?
「弱い個人が直接的に怒りを表現することは負の結果(仕返しなど)をもたらす可能性が高い」ということを考慮すると、強い人は直接的に、弱い人は間接的に怒りを表出する理由がわかります。
怒りを直接表現しても仕返しが怖くない人はそうしますが、仕返しが怖い人は間接的に表現することで仕返しされるリスクを減らすわけです。
社会的に地位がある人たちが怒りっぽく見えるとするのなら、その裏には社会的に地位の低い人たちが陰口を叩くという現実があるわけです。
参考文献:
Leaper, C., & Holliday, H. (1995). Gossip in same-gender and cross-gender friends' conversations. Personal Relationships, 2(3), 237–246. https://doi.org/10.1111/j.1475-6811.1995.tb00089.x
Petkanopoulou, K., Rodríguez‐Bailón, R., Willis, G. B., & van Kleef, G. A. (2019). Powerless people don't yell but tell: The effects of social power on direct and indirect expression of anger. European Journal of Social Psychology, 49(3), 533-547.