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サケの母川回帰

サケはなぜ生まれ育った川に帰ることができるのか


母川には特有の匂いがある

サケは川で生まれ育ち、海に出た後に、生まれ育った川に産卵の為に帰ってきます。


母なる川に帰っていくこの現象を「母川回帰」と言います。


サケはどのようにして生まれ育った川とそうでない川を見分けているのでしょうか?


実は、川の匂いとは土壌の成分や微生物などさまざまな要因の影響を受ける為、川ごとに匂いが異なります。


サケは生まれ育った川の匂いを覚えており、それを手がかりに母川を見分けるわけです。


ある研究では、サケの鼻腔を塞ぐと、母川回帰する割合が低下することがわかりました。


ちなみに、サケが川の匂いを覚えるという現象は一種の刷り込みのようなものだと認識されているので、Olfactory Imprinting(嗅覚刷り込み)と呼ばれています。


参考文献:


Wisby, W.J., & Hasler, A.D. (1954). Effect of Olfactory Occlusion on Migrating Silver Salmon (O. kisutch).


Nevitt G., Dittman A. (2004) Olfactory Imprinting in Salmon: New Models and Approaches. In: von der Emde G., Mogdans J., Kapoor B.G. (eds) The Senses of Fish. Springer, Dordrecht

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

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