実効性比と買春ツアーの合理化
実効性比(ある時点で繁殖可能な男性と女性の比率)が買春ツアーの合理化と関心に及ぼす影響を調べた2021年の研究
男性に偏った性比は男性の買春ツアーの合理化を高め、金銭的な報酬と引き換えの性的関係に関心を示す可能性が高まる(女性は性比によって影響を受けなかった)
皆さんは“買春ツアー”という言葉を聞いたことがありますか?
買春ツアー(sex tourism)とは旅行先で買春を行うことを意味しますが、これは正しいことなのでしょうか?
もちろん、買春が違法な国もあれば、合法な国もある為、単純に良いか悪いかと言うことは難しいかもしれません。
なので、今回は買春が正しいかどうかではなく、(心理学らしく)買春を正しいと考える人がなぜいるのかということについて考えてみましょう。
実効性比(ある時点で繁殖可能な男性と女性の比率)が買春ツアーの合理化と関心に及ぼす影響を調べた2021年の研究によれば、男性に偏った性比は男性の買春ツアーの合理化を高め、金銭的な報酬と引き換えの性的関係に関心を示す可能性が高まる(女性は性比によって影響を受けなかった)ことがわかりました。
つまり、男性が過剰にいる状況では、男性は買春ツアーを良いものだと考え、実効する可能性が高くなるようです。
性比の効果が女性では見られなかったことは、男性よりも女性が多くの異性との性的な関係に対して消極的だからなのかもしれません。
参考文献:
Kock, F. (2021). The behavioral ecology of sex tourism: the consequences of skewed sex ratios. Journal of Travel Research, 60(6), 1252-1264.
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