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魅力的でない顔はもっと魅力的でない

病原体嫌悪と魅力度の評定


病原体への嫌悪の度合いが高い人ほど、魅力の低い顔をより魅力が低い顔と判断する傾向がある
嫌悪に依存する魅力知覚が潜在的に不適切なパートナーの回避を動機づける可能性を示唆

同じアイドルグループを好きな人同士でも、誰がかっこいいか、かわいいかについては意見が割れることがあります。


私たちは同じ基準で他者の魅力を評価していないのでしょうか?


また、どのような要因が他者の魅力判断に影響を与えるのでしょうか?


2012年の研究によると、病原体への嫌悪の度合いが高い人ほど、魅力の低い顔をより魅力が低い顔と判断する傾向があることがわかりました。


これは、嫌悪に依存する魅力知覚が潜在的に不適切なパートナーの回避を動機付ける可能性を示唆しています。


流れとしては以下のようになります。


基本的に魅力が低い人物→配偶者としては遺伝的に相応しくない→(病原体への嫌悪度が高い、つまり配偶者の遺伝的資質をより考慮する人は)より魅力を低く知覚する→その人物からの回避を動機づける


この研究からもわかるのは、私たちが他者の魅力度を判断する時には、客観的な指標ではなく、あくまでも主観に基づいた(個人の状況に左右される)判断をしているということです。


参考文献:


Park, J. H., Van Leeuwen, F., & Stephen, I. D. (2012). Homeliness is in the disgust sensitivity of the beholder: relatively unattractive faces appear especially unattractive to individuals higher in pathogen disgust. Evolution and Human Behavior, 33(5), 569-577.

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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