アカゲザルとフルーツジュース
オスのアカゲザルが他者に関する情報を手に入れる為に「対価」を支払うか調べた2005年の研究
オスのアカゲザルはメスの生殖器や地位の高いサルの顔を見る為にフルーツジュースを犠牲にしたが、地位の低いサルの顔を見る為には、フルーツジュースを多く与える必要があった
ご飯を食べるのも忘れて、SNSに没頭してしまう方はいないでしょうか?
毎秒更新されていく投稿は、時間がどれだけあっても追いきれるものではありません。
美味しそうな食事の画像や有名人の投稿を眺めているだけで、あっという間に時間は過ぎてしまいます。
さて、私たちがSNSで他者の情報を熱心に収集するように、人間以外の動物も他者の情報に関心を持つのでしょうか?
オスのアカゲザルが他者に関する情報を手に入れる為に「対価」を支払うか調べた2005年の研究を見てみましょう。
この研究では、オスのアカゲザルはメスの生殖器や地位の高いサルの顔を見る為にフルーツジュースを犠牲にするが、地位の低いサルの顔を見る為には、フルーツジュースを多く与える必要があるということがわかりました。
どうやら、アカゲザルがフルーツジュースを犠牲にするかどうかは、対価として得られる情報の種類によるようです。
動物、特に霊長類のことを調べれば調べるほど、「人間らしさ」とは何かを考えさせられます。
参考文献:
Deaner, R. O., Khera, A. V., & Platt, M. L. (2005). Monkeys pay per view: adaptive valuation of social images by rhesus macaques. Current Biology, 15(6), 543-548.