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抗菌としての香辛料

スパイスの抗菌仮説と4つの代替仮説


36ヵ国の肉料理における43種類のスパイスの使用頻度を調べる為に93冊の料理本から合計4578のレシピを分析した1998年の研究
年間平均気温が上昇するにつれて、(1)スパイスを含むレシピの割合、(2)レシピあたりのスパイスの数、(3)使用されるスパイスの総数、(4)最も強力な抗菌作用を持つスパイスの使用のすべてが、国内でも国間でも増加
4つの代替仮説(スパイスが追加の栄養素を提供する、腐敗した食品の味と匂いを隠す、 身体を冷やす、スパイスは何の効果ももたらさない)は支持されなかった

大型スーパーへ行くと、小さな瓶に入った香辛料(スパイス)がたくさん並んでいますが、なぜ私たちはスパイスに惹かれるのでしょうか?


36ヵ国の肉料理における43種類のスパイスの使用頻度を調べる為に93冊の料理本から合計4578のレシピを分析した1998年の研究を見てみましょう。


この研究では、年間平均気温が上昇するにつれて、(1)スパイスを含むレシピの割合、(2)レシピあたりのスパイスの数、(3)使用されるスパイスの総数、(4)最も強力な抗菌作用を持つスパイスの使用のすべてが、国内でも国間でも増加することがわかりました。


この研究が面白く、そして重要だと言えるのは、4つの代替仮説(スパイスが追加の栄養素を提供する、腐敗した食品の味と匂いを隠す、 身体を冷やす、スパイスは何の効果ももたらさない)を同時に検討しており、最もデータに当てはまる仮説を採用しているところです。


究極的には、「スパイスは抗菌作用があるから肉料理によく使われる」ということがこの研究で支持された結論です。


参考文献:


Billing, J., & Sherman, P. W. (1998). Antimicrobial functions of spices: why some like it hot. The Quarterly review of biology, 73(1), 3-49.

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