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相互作用で生まれるヒエラルキー

支配的な姿勢と従順的な姿勢


他者の姿勢(支配的もしくは従順的)にどのように反応するのか調べた実験
参加者は相手が支配的な姿勢をとる場合に従順的な姿勢をとり、相手が従順的な姿勢をとる場合には支配的な姿勢をとった
また、相補的な反応(支配+従順/従順+支配)は模倣(支配+支配/従順+従順)よりも好まれた
他者との相互作用(一方が支配的もしくは従順的なシグナルを出し、もう一方がそれを受け取る)によりヒエラルキーは生まれていくということ

面接の場や試験の際など、相手(面接官や試験官)が偉そうな態度をとっていると、ついつい縮こまってしまうことがあります。


反対に、後輩が下手に出てくれるとついつい偉そうな態度をとってしまいます。


私たちのこうした反応は進化的にはどう解釈されるのでしょうか?


2003年の他者の姿勢(支配的もしくは従順的)にどのように反応するのか調べた実験を見てみましょう。


この実験によると、参加者は相手が支配的な姿勢をとる場合に従順的な姿勢をとり、相手が従順的な姿勢をとる場合には支配的な姿勢をとりました。


また、相補的な反応(支配+従順/従順+支配)は模倣(支配+支配/従順+従順)よりも好まれたのです。


これらの結果は他者との相互作用(一方が支配的もしくは従順的なシグナルを出し、もう一方がそれを受け取る)によりヒエラルキーは生まれていくということを示唆しています。


そもそも、なぜ全てのヒトがヒエラルキーの頂点を目指さないのか?というと、それはとてもコストがかかるからです。


相手が支配的であれば従順に、相手が従順であれば支配的に、そういった相補的な行動が無用な対立を生まないヒエラルキーを自然に作ることができるわけです。


無用なコストを避ける行動が「姿勢」にも表れるなんて、面白い研究です。


参考文献:


Tiedens, L. Z., & Fragale, A. R. (2003). Power moves: complementarity in dominant and submissive nonverbal behavior. Journal of personality and social psychology, 84(3), 558.

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