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赤ちゃんとリスク

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2020年7月2日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年1月26日

赤ちゃんの重要度がもたらす男女のリスク行動の違い


赤ちゃんの存在は女性のリスク回避行動を高める

突然ですが、質問です。


赤ちゃんは父親と母親どちらにとってより大切な存在でしょうか?


進化心理学的には赤ちゃんは母親にとってより大切な存在といえます。


たしかに、同じ割合で遺伝子を共有している(50%ずつ)という点では父親も母親も変わりませんが、女性は生涯産める子どもの数が男性と違い限られています。


そういった意味で、1人の子どもに対する重要度は女性の方が高くなります。


ある研究では、赤ちゃんの存在が男性と女性にどのような行動の違いを生み出すのかが調べられました。


すると、赤ちゃんを見ても男性のリスク回避行動に何の影響も与えませんでしたが、赤ちゃんを見ると女性はリスクを回避しようとしました。


つまり、女性にとってはリスクある行動を取るということは赤ちゃんの生存に影響を及ぼすのでリスクを避けようとしますが、男性にとってはリスクある行動が赤ちゃんの生存に影響を及ぼすとしてもあまり気にしないということです(極論としては、男性は今いる赤ちゃんの生存が危うくなれば、"代わり"を探せば良いということ)。


参考文献:


Fischer, D., & Hills, T. T. (2012). The baby effect and young male syndrome: Social influences on cooperative risk-taking in women and men. Evolution and Human Behavior, 33(5), 530-536. doi:10.1016/j.evolhumbehav.2012.01.006

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

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​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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