狩りの成果と家族以外への分配
アチェ族(パラグアイ)の調査によると、男性は狩猟でも採集でも、より広く共有される可能性の高い資源を優先的に狙う
男性が獲得した資源の84%は自分と妻と子ども以外に分配されるが、女性が集めた資源のうち、核家族以外に分け与えられるのはわずか58%
男性がわざわざ危険な狩りをするのは見せびらかす為という可能性を示唆
狩猟採集民が狩りをする様子を想像してみましょう。
手に入れた獲物(もしくは食べ物)が自分や家族だけでは消費できないような量だった時、どうしますか?
なんとなくですが、仲間内で分け合うような気がしますよね。
今回はなぜ男性が狩りをするのか?という疑問に対して、興味深い研究をご紹介したいと思います。
アチェ族(パラグアイ)の調査によると、男性は狩猟でも採集でも、より広く共有される可能性の高い資源を優先的に狙うことが分かっています。
ここでいう優先的に共有されやすい資源というのは狩りによって得られる動物のようなものです。
さらに、分析から男性が獲得した資源の84%は自分と妻と子ども以外に分配されるが、女性が集めた資源のうち、核家族以外に分け与えられるのはわずか58%であるということが判明しました。
これらの結果は男性がわざわざ危険な狩りをするのは自分の手柄(優秀な遺伝的資質)を集団ないの人々に見せびらかす為という可能性を示唆しています。
男性が誇らしく獲った獲物を仲間に気前よく分け与える様子が浮かんでくるような研究結果でした。
参考文献:
Hawkes, K. (1991). Showing off: tests of an hypothesis about men's foraging goals. Ethology and sociobiology, 12(1), 29-54.
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