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男女平等な国では学位の男女差は縮まるのか?

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2023年10月13日
  • 読了時間: 2分

男女平等とSTEM分野での女性の学位取得割合


男女平等(GGGI)と科学、技術、工学、数学(STEM)分野における女性の学位取得割合を調べた2018年の研究(50ヵ国)
男女平等な国ほどSTEM分野で学位を取得した女性の割合は低かった

「男女平等」という言葉はますます存在感を増しており、多くの国が男女平等を達成するために様々な政策に取り組んでいます。


例えば、科学、技術、工学、数学(STEM)分野では女性の学位取得割合が低いことが問題とされており、どのような政策を行えば、女性をSTEM分野へと導けるのかということが活発に議論されることがあります。


もちろん、男女平等を達成する為にそのような議論が行われることは望ましいことだと思いますが、男女平等とSTEM分野における女性の学位取得割合の関係を捉えることがまずは重要なのではないでしょうか?


言い換えるのであれば、男女平等が進んでいる国では、STEM分野における女性の学位取得割合は高いのでしょうか?


男女平等とSTEM分野における女性の学位取得割合を調べた2018年の研究がありますので、ご紹介します。


この研究では、男女平等の指標としてGlobal Gender Gap Index(GGGI)を用いており、50ヵ国を分析した結果、男女平等な国ほどSTEM分野で学位を取得した女性の割合は低いことがわかりました。


男性と女性がそれぞれ自由な選択を行えるような国ほど、性差が顕著になるというなんとも興味深い結果だったわけです。


実は、進化心理学の研究の中には、男女平等な国やGDPが高い国で性差が大きく見られるという研究が数多くありますので、気になる方は調べてみてください。


参考文献:


Stoet, G., & Geary, D. C. (2018). The gender-equality paradox in science, technology, engineering, and mathematics education. Psychological science, 29(4), 581-593.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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