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チェスの成績の性差

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2023年10月13日
  • 読了時間: 2分

チェスと持ち時間


180万件を超える国際チェス連盟のデータを用いて成績の性差を調べた2020年の研究
スタンダード、ラピッド、ブリッツという時間制限の異なるゲームを分析
時間制限は男性プレイヤーよりも女性プレイヤーの成績に負の影響を与えることが判明
つまり、同程度の腕前であっても、時間制限が厳しいほど女性プレイヤーの成績は男性プレイヤーの成績を下回っていた

勝負の世界では一瞬の気の迷いが勝敗を分けることがあります。


さて、時間的なプレッシャーに強いのは男性でしょうか?女性でしょうか?それとも差はないのでしょうか?


180万件を超える国際チェス連盟のデータを用いて成績の性差を調べた2020年の研究では、スタンダード、ラピッド、ブリッツという時間制限の異なるゲームを分析しています。


その結果、時間制限は男性プレイヤーよりも女性プレイヤーの成績に負の影響を与えることが判明しました。


つまり、同程度の腕前であっても、時間制限が厳しいほど女性プレイヤーの成績は男性プレイヤーの成績を下回っていたというわけです。


この研究の面白いところは、男性と女性の成績の差を男女の"知能の差"という観点ではなく、時間的な制約という観点から検討しているところです。


性差は意外なところに隠れているかもしれないのです。


参考文献:


Dilmaghani, M. (2020). Gender differences in performance under time constraint: Evidence from chess tournaments. Journal of Behavioral and Experimental Economics, 89, 101505.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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