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2D:4D比の謎

狩猟採集民における2D:4D比


ハザ族の2D:4D比を調べた2016年の研究
成人男性が成人女性よりも低い2D:4D比を持つという証拠は見つからなかった
女性に比べて男性の方が低い2D:4D比を持つという特徴がヒトに一様に見られるわけではない可能性を示唆

進化心理学の研究論文を色々見ると、従来考えられていた事柄が覆されることがあります。


今回は、2D:4D比に関する"謎"のお話です。


ハザ族の2D:4D比を調べた2016年の研究によれば、成人男性が成人女性よりも低い2D:4D比を持つという証拠は見つかりませんでした。


つまり、(通常では2D:4D比は男性の方が低いと考えられていますが)女性に比べて男性の方が低い2D:4D比を持つという特徴がヒトに一様に見られるわけではない可能性を示唆しています。


「普遍的な性差」を探すべきなのか、それともそんなものは存在しないのか、"謎"は深まるばかりです。


参考文献:


Apicella, C. L., Tobolsky, V. A., Marlowe, F. W., & Miller, K. W. (2016). Hadza hunter‐gatherer men do not have more masculine digit ratios (2 D: 4 D). American journal of physical anthropology, 159(2), 223-232.

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