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一卵性双生児の悲しみ

死別による悲しみの大きさと血縁度


一卵性双生児と二卵性双生児の死別体験を調査したところ、亡くなった双子に対する悲しみの強さは一卵性の方が二卵性よりも有意に大きかった
また、双子の一方を失うことは母親、父親、祖父、祖母、その他の親族を失うよりも悲しみが大きかった

世界中には遺伝子を100%共有する人々はそう多くはありません。


“そう多くはありません”ということは一部の人々は100%遺伝子を共有しています。


どういった人々でしょうか?


そう、「一卵性双生児」です。


一方、二卵性双生児は一卵性双生児と違い遺伝子を50%しか共有していません。


ここで疑問ですが、一卵性双生児と二卵性双生児は片一方の双子を亡くした時、同じような悲しみを経験するのでしょうか?


1993年の一卵性双生児と二卵性双生児の死別体験の調査によると、亡くなった双子に対する悲しみの強さは一卵性の方が二卵性よりも有意に大きかったことがわかりました。


また、双子の一方を失うことは母親、父親、祖父、祖母、その他の親族を失うよりも悲しみが大きかったのです。


これらの結果は、悲しみの強さが血縁度に影響されるという進化心理学的な知見とも一致するでしょう。


もちろん、親族が亡くなることはとても悲しいものですが、多くの人から集めたデータの平均値を比較したからこそ、分かることがあるというわけです。


参考文献:


Segal, N. L., & Bouchard Jr, T. J. (1993). Grief intensity following the loss of a twin and other relatives: test of kinship genetic hypotheses. Human Biology, 87-105.

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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