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自己利益か道徳か

道徳的偽善:道徳的に見られたいが、自分に利益をもたらしたいという動機


道徳的偽善:道徳的に見られたいが、自分に利益をもたらしたいという動機
ポジティブな課題か退屈でつまらない課題を自分か他者に課すという実験では、8割が自分にポジティブな課題を課した
コインを投げて決めた場合でも、9割の参加者が自分にポジティブな課題を課した

皆さんは仕事を他者と分担する時に、どのように決めますか?


じゃんけんで決めますか?くじ引きで決めますか?


もし、自分が作業を(匿名で)割り振れる場合はどうでしょうか?


私たちはこのような状況では自己利益を追求して、自分に有利に事を運んでしまうということがわかる研究を見てみましょう。


ポジティブな課題か退屈でつまらない課題を自分か他者に課すという実験では、8割の参加者が自分にポジティブな課題を課しました。


さらに、興味深いのは、どちらの課題を自分か他者に課すのかコインを投げて決めた場合でも、9割の参加者が自分にポジティブな課題を課したということです。


通常コインは片方の面が出る確率が50%ですので、この数字の大きさはわかるでしょう。


これらの現象を理解する為には「道徳的偽善」を知る必要があります。


これは、「道徳的に見られたいが、自分に利益をもたらしたいという動機」のことを指します。


私たちは限りなく自己利益を追求する生き物、もっと言うと自己利益を追求しつつそれを隠したい生き物だということを覚えておかなければなりません。


参考文献:


Batson, C. D., Kobrynowicz, D., Dinnerstein, J. L., Kampf, H. C., & Wilson, A. D. (1997). In a very different voice: Unmasking moral hypocrisy. Journal of Personality and Social Psychology, 72(6), 1335–1348. https://doi.org/10.1037/0022-3514.72.6.1335

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