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恋愛において、誰が誰を追っかけているのか?

  • 執筆者の写真: 日本進化心理学IHAセンター
    日本進化心理学IHAセンター
  • 2023年11月2日
  • 読了時間: 2分

異性への関心の性差


大学生を対象に、対象人物(異性)への関心が自身の交際状況や対象人物の交際状況によって異なるか実験した2009年の研究
全体的に、男性は女性よりも対象人物(異性)への関心が高かった
独身女性は独身男性(に対する関心)よりも恋人のいる男性を奪うことに関心があった
恋人のいる女性にはこのような傾向(mate poaching)は見られなかった

すでに恋愛関係(コミットされた関係)にある人物と関係を持つことを進化心理学の分野ではmate poachingと言います。


この現象はなかなか面白く、本当にそんなことがあるのか?やなぜわざわざすでに関係のある人物を求めるのか?、男性も女性も同じようにmate poachingを行うのか?など考え始めると疑問が止まりません。


大学生を対象に、対象人物(異性)への関心が自身の交際状況や対象人物の交際状況によって異なるか実験した2009年の研究では、全体的に、男性は女性よりも対象人物(異性)への関心が高かったことがわかりました。


また、独身女性は独身男性(に対する関心)よりも恋人のいる男性を奪うことに関心がありました。


恋人のいる女性にはこのような傾向(mate poaching)は見られなかったという点も踏まえておくと面白いかと思います。


(mate poachingが本当に存在するとして)なぜ(男性ではなく)女性がすでに関係のある異性を求めるのかという点は配偶者選択の模倣(mate choice copying)によって説明されています。


厳密な話をすると、親の投資理論や性淘汰理論、ベイトマンの原理や性比(SRBやOSRなど)などを考慮に入れる複雑な話になってしまうので、ここでは省略しますが、単純な話で言うと、女性は男性よりもより良い異性を選ぶことに関心が高いのですが、より良い異性を選ぶことには時間がかかるという問題が発生します。


その問題を避ける為に、すでに他の女性によって選ばれた男性を好むという傾向が女性には見られるというわけです。


参考文献:


Parker, J., & Burkley, M. (2009). Who’s chasing whom? The impact of gender and relationship status on mate poaching. Journal of Experimental Social Psychology, 45(4), 1016-1019.

 
 

*全ての記事は科学的な知見に基づくものであり、一部の人に不利になるような思想を助長させるものではありません。

*全ての記事の内容は新たな知見等により、多少の修正が必要な場合や正反対の見解が正しいとされる場合もあります。

​*全ての記事は正確さの担保の為に、出来るだけ多くの引用や参考文献を紹介しますが、最終的な正確さの判断はご自身でなさってください。

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