好き嫌いの3つの特徴
1. 好き嫌いは2歳以降に顕著(自力で食べ物を入手できない2歳以前では食べ物の提供をかなり受け入れる)
2. 子どもは野菜を嫌う傾向(解毒能力が低い時期に植物毒を避ける為)
3. 子どもは食べ物を混ぜて食べるのを好まない傾向(毒を含む食べ物を識別する為)
子どもは食べ物に関して好き嫌いが多くありますが、これにはいくつかの興味深い特徴があることがわかっています。
1998年の研究を概観してみましょう。
この研究によると、子どもの好き嫌いには3つの特徴があるようです。
1. 好き嫌いは2歳以降に顕著になる
2. 子どもは野菜を嫌う傾向がある
3. 子どもは食べ物を混ぜて食べるのを好まない傾向がある
それぞれの要素について考えてみましょう。
1. 「好き嫌いは2歳以降に顕著になる」というのは、自力で食べ物を入手できない2歳以前では親から提供される食べ物を選り好みするメリットがあまりない為だと考えられます。
2. 「子どもは野菜を嫌う傾向がある」というのは、自然界の野菜には植物毒が多く含まれており、子どもは解毒能力が低いということが原因だと考えられます。
3. 「子どもは食べ物を混ぜて食べるのを好まない傾向がある」というのは、毒物を誤って食べてしまった際にその原因を特定する為だと考えられます。
2歳以降に子どもが野菜を嫌ったり、ミートスパゲティをあげてもミートソースを避け、スパゲティだけを食べ始めても、それには毒物を避けるという適応的な学習の最中だということを覚えておくと、イライラしなくて済むかもしれません。
参考文献:
Cashdan, E. (1998). Adaptiveness of food learning and food aversions in children. Social Science Information, 37(4), 613-632.